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なぜバリ島には高層ビルがないのか?

インドネシアの住宅事情 

バリ島を訪れたことがある方なら、
一度はこう感じたことが
あるのではないでしょうか?

高い建物がない気がするな。。。?』

バリ島では、ジャカルタと違って
高層ビルが見当たりません。
広い空と遠くに見える山。
そんな景色が印象的です。

実はこれ、偶然ではありません。

バリ島には、建物の高さを制限する
ルールが存在するのです。

「ヤシの木の高さまで」そんなルールがバリ島に?!

バリ州では、『ヤシの木よりも高い建物を作ってはいけない』
正確には、建物のたかさはおよそ15メートル(3〜4階建て程度)までとされています。

このルールは、
Peraturan Daerah Provinsi Bali Nomor 16 Tahun 2009
(バリ州空間計画 2009–2029)に基づいて明文化されました。

実は、1970年代から続いてた方針だった、、

ただし、この高さ制限の考え方は2009年に突然始まったものではなく、
1970年代後半、バリ州知事だった Ida Bagus Mantra(1978〜1988年在任)の時代には、すでに建物の高さをヤシの木(約15メートル)より高くしないという方針が取られていました。

これは、バリ島を「文化観光の島」として発展させるという当時のビジョンによるもので、ジャカルタのような高層ビルが立ち並ぶ都市にはしない、という明確な考えがあったためです。

当時は現在のような包括的な州条例ではなく

・州知事決定(SK Gubernur)

・地域の空間計画方針

・建築許可の運用基準
といった形で運用されていました。

なぜそんな制限があるの?

実はこの条例は、単なる景観保護だけではありません。

バリ島では、「トリ・ヒタ・カラナ(Tri Hita Karana)」
という考え方が大切にされています。
これは「人・自然・神の調和」を重んじる価値観です。

たとえば、バリ島で最も高い山アグン山は、バリ島で最も神聖な山とされています。山は神が宿る場所と考えられ、特別な存在とされています。
そのため、『近代的な建物が自然や聖なる存在よりも目立ちすぎないようにする』という配慮があるのです。

この高さ制限によって、
『山や寺院の景観が守られる』
『空が広く感じられる』
『バリらしい雰囲気が保たれる』
といった効果が生まれています。

例外はあるの?

基本的にホテルや商業施設も、この高さ制限を守る必要があります。

ただし、空港などの公共インフラ、特別な許可を受けたプロジェクト、宗教的・文化的に特別な位置づけを持つ建造物については、例外が認められる場合があります。

たとえば、ングラ・ライ国際空港周辺では、航空安全の観点から別の基準が設けられています。 また、サヌールにあるバリ・ビーチホテルも、バリ島の高さ制限を語るうえでよく挙げられる例のひとつです。

現在の基準から見ると高層の建物ですが、
1960年代にバリ島を国際的な観光地として発展させる国家的プロジェクトとして建設された歴史的なホテルであり、日本の戦後賠償資金も活用されたことでも有名です。
そのため、現在の一般的な建築ルールとは少し異なる背景を持つ、特別な存在といえるでしょう。

▶︎詳しくは、こちらの記事から!

Bali Beach Hotelの記事を見る

そして、もうひとつよく話題に上がるのが、巨大な像で知られるガルーダ・ウィスヌ・クンチャナ文化公園、通称GWKです。

園内に建つヴィシュヌ神とガルーダの像は、像の高さだけで約120メートルあり、15メートルをはるかに超えています。

これは商業ビルではなく、ヒンドゥー神話をモチーフにした文化・宗教的シンボルとして建設された特別なプロジェクトであり、個別の承認プロセスを経て建設されました。

これは商業ビルではなく、ヒンドゥー神話をモチーフにした文化・宗教的シンボルとして建設された特別なプロジェクトであり、個別の承認プロセスを経て建設されました。

つまり、原則は15メートル制限ですが、すべてが一律というわけではなく、目的や性質、歴史的背景によって例外が存在するということです。とはいえ、バリ島全体としては「低い街並みを守る」という基本方針が今も維持されています。

まとめ

もしクタやスミニャックのビーチ沿いに30階建てのビルが建ち並んでいたら?今のバリ島の雰囲気はかなり変わってしまうでしょう。

夕日が沈む広い空、抜けるような景色、ゆったりした空気感。
こうした魅力は、実はこの建築ルールによって支えられているとも考えられます。

バリ島で空が広く感じられるのは、偶然ではなく、
それは、景観と文化を守ろうとする長年の意思のあらわれなのです。

今後バリ島に行った時、ぜひチェックしてみてくださいね。

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