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インドネシアで会社を設立 (ネガティブリスト編)

インドネシア企業進出 

⚠️ 本記事は2026年に最新の投資制度に合わせて更新しています。
インドネシアでは、従来の「ネガティブ投資リスト(DNI)」から、現在は「Positive Investment List(ポジティブ投資リスト)」を基準とした制度へ変更されています。
外資法人(PMA)を設立する場合は、KBLIコード、外資出資比率、OSS-RBA上のリスク区分、必要ライセンスを確認することが重要です。

インドネシアの外資規制は、DNIリストからPositive Investment Listへ

インドネシアでは、外資企業の進出に対して一部制限が設けられています。
以前は、外資に開放されていない事業分野をまとめたネガティブ投資リスト(Daftar Negatif Investasi / DNI)を確認することが一般的でした。

しかし現在は、制度変更により、Positive Investment List(ポジティブ投資リスト)を基準に外資規制を確認する流れとなっています。

Positive Investment Listでは、原則として多くの事業分野が投資に開放されており、事業内容ごとに外資出資比率・条件・必要ライセンスが定められています。
そのため、日系企業がインドネシアへ進出する際は、まず自社の事業内容に該当するKBLIコードを確認し、そのKBLIコードに対して外資100%が可能か、条件付きか、または制限対象かを確認する必要があります。

Positive Investment Listは、2021年大統領規程第10号および2021年大統領規程第49号により整理され、従来のDNIに代わる投資規制の基本制度として運用されています。

外資規制の主な分類

現在の外資規制は、大きく以下のように整理できます。

1) 原則として外資に開放されている事業分野
外資100%で設立できる可能性がある分野です。
ただし、事業内容によりOSS-RBA上の追加ライセンスや業種別許認可が必要となる場合があります。
2) 条件付きで開放されている事業分野
外資出資比率の上限、ローカルパートナーとの協業、特定地域での実施、特別ライセンス取得などの条件が付く分野です。
事業分野によっては、中小企業・協同組合とのパートナーシップが求められる場合もあります。
3) 投資が閉鎖されている事業分野
外資・内資を問わず、民間投資が禁止または制限される分野です。
国防、安全保障、公序良俗、環境保護、宗教・文化的配慮などの観点から制限される事業があります。

現在の確認ポイントは「KBLIコード」

外資法人(PMA)設立の初期段階では、まず事業内容に対応するKBLIコードを確認します。

KBLIコードとは、インドネシアの事業分類コードです。
このKBLIコードにより、以下の点が判断されます。

・外資100%で設立可能か
・外資出資比率に上限があるか
・ローカルパートナーが必要か
・OSS-RBA上のリスク区分
・NIB取得後に追加ライセンスが必要か
・環境許可、業種別許可、標準証明が必要か

現在のインドネシアでは、OSS-RBA(Online Single Submission – Risk Based Approach)により、KBLIコードと事業リスク区分に基づいて必要な許認可が判定されます。OSSは電子統合型の事業許認可システムであり、NIBや追加ライセンス取得の入口となっています。

日系企業が注意すべき主な分野

日系企業がインドネシアへ進出する場合、以下のような分野では特に外資規制・業種別ライセンスの確認が必要です。

A) 小売・流通関連事業
コンビニエンスストア、小規模小売、卸売、EC、販売代理店などは、KBLIコード・店舗規模・販売方法により条件が異なる場合があります。
B) 酒類関連事業
酒類製造・酒類販売は、宗教・社会的配慮から規制が強い分野です。酒類製造関連の一部事業は、大統領規程第49号により投資閉鎖分野へ戻された経緯があります。
C) 運送・物流・旅客輸送事業
一般旅客運送、陸運、海運、航空関連、倉庫・物流などは、外資比率だけでなく、事業許可・車両許可・運送ライセンス等の確認が必要です。
D) メディア・放送・広告関連事業
新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、放送、デジタルメディア、広告関連事業は、事業内容により外資比率やライセンス条件が異なります。
E) ホテル・観光関連事業
ホテル、ヴィラ、旅行業、観光関連事業は、地域・規模・事業形態により必要ライセンスが異なります。外資出資比率だけでなく、OSS-RBA上の許認可確認が必要です。
F) 医療・病院・クリニック関連事業
病院、クリニック、医療サービス、医療機器関連は、外資規制に加え、保健省・地方政府・専門ライセンスの確認が必要です。

以前より開放が進んだ分野

インドネシアは、以前は外資企業が参入するための障壁が高い国の一つと言われていました。
しかし、雇用創出法(オムニバス法)以降、投資制度は徐々に緩和され、外資に開放される分野も増えています。

Positive Investment Listでは、優先投資分野、外資に開放される分野、条件付き分野、中小企業・協同組合との協業が必要な分野などが整理されています。外資投資に開放された分野も多く、交通、エネルギー、通信などを含む多数の事業分野で投資機会が広がったとされています。

外資法人(PMA)設立時の実務上の注意点

インドネシアで外資法人を設立する場合、単に「外資規制に該当するか」だけではなく、以下の点を総合的に確認する必要があります。

・正しいKBLIコードを選定しているか
・外資出資比率に問題がないか
・PMAとして最低投資計画を満たせるか
・OSS-RBA上のリスク区分は何か
・NIBのみで足りるか、追加ライセンスが必要か
・所在地・ゾーニング・環境許可に問題がないか
・LKPMなど設立後の報告義務に対応できるか

特にKBLIコードの選定を誤ると、NIB取得後に追加許認可が必要となったり、実際の事業内容とライセンス内容が一致しないリスクがあります。
そのため、会社設立前の段階で、事業内容・収益モデル・取引形態を整理したうえで、専門家へ確認することをおすすめします。

インドネシアでは制度変更が頻繁にあります

インドネシアでは、投資規制、OSS-RBA、KBLI、税務、外国人雇用、ライセンス要件などのルールが頻繁に変更されます。

そのため、過去のDNI時代の情報だけで判断するのではなく、現在のPositive Investment List、OSS-RBA、KBLIコード、関係省庁の運用を確認することが重要です。

最新の情報を入手し、円滑にインドネシアへ進出できるよう、各専門家からの情報収集を行うことが大切です。

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